サムスカってLCの腹水には使わない?使う?

 

Clinical Question

 : 肝硬変患者の腹水コントロールはどうしたら良いのか?

Presentation

80歳台の女性。肝硬変、肝細胞癌にてフォロー中。積極的な治療は行っていない。以前、腹水が出現したため入院して利尿薬調整を行い特養に退院。以後は落ち着いていたが1週間の経過で腹水量の増加あり再入院

治療 についてのCQ → RCTが望ましい

 

P:肝硬変、腹水貯留がある患者で

E:トルバプタンを使用することは

C:使用しないことに比較して

O:腹水量の減量に繋がるか?

T:

 

教科書的知識(Hospitalist vol.21 肝胆膵、Up To Date)

 腹水初発例にはスピロノラクトン単剤、増量。再発例にはスピロノラクトン+フロセミド併用療法が推奨されています。自分が見ている症例は維持でスピロノラクトン50mg、フロセミド20mgで様子を見ていましたが再増悪しました。海外だとスピロノラクトン:フロセミド=100:40が基本で、腎機能障害や年齢に合わせて100:80や100:120にしていくと…

 日本の添付文書だとスピロノラクトン100mg、フロセミド80mgまで。

 トルバプタンについては海外では肝硬変に適応は無いようです。(副作用として肝機能障害が認められたため)

 日本ではフロセミド40mg/day以上かつスピロノラクトン25mg/day以上もしくはフロセミド20mg/day以上かつスピロノラクトン50mg/day以上でコントロール不良な肝性腹水に対してトルバプタンが使用され、腹水の減少効果を示した。“Hospitalist vol.21 肝胆膵 p609-610”

 

PECOTは上記で提示したが、O:腹水量の減少は真のアウトカムになるのかな?BSCや積極的な加療をしない人であれば苦痛の緩和が真のアウトカムでも良さそうですが。元論文読んで見る価値はありそうですね!

余裕があればチェックしてみようと思います!!